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校長記事 -根の深い木 14-

これからの時代に必要なものは「答えのない問題に取り組む力」だと言います。

しかし、社会に出ても、やはり誰だって正解を知りたいです。

もちろん、自分の頭で考え、どのように取り組むかを考えることの大切さはわかりますが、正解が欲しいのが人情です。問題集だけ配布されて模範解答がもらえないのは辛いです。

 社会に出ると、自分が出した答えが正しいのか間違っているのか、わからないのに実行しなければならないということが頻繁にあります。

しかも、自分の出した答えに従って行動して、自分の立場を危ぶませることさえあります。

地位や待遇に直結することもあります。

答え合わせができないので間違ったまま過ごしているということもあり得ます。

しかし、その問題も時間が経てば結果的に、正しかったのか間違っていたのかがわかります。

 つまり、本当は答えがない問題なのではなく、答えが変わり得る問題だったということです。

「正解かどうかはわからない」と承知のうえで、判断しなければならないというのは、実社会では普通のことです。そしてそれは、後になって間違っていたということもあります。変わり得るということです。

 

ありがたいことに義務教育期間中に解く問題には答えが、必ずあります。

しかも、それは「変わらない答え」です。

それが、たった一つの「正しい答え」になるように、あいまいさをそぎ落として問題は作られています。直ちに採点しなくてはなりませんから。中学校や小学校で解く問題に答えがあるのは当たり前なのです。

答えがなかったら、問題が間違っているのです。

義務教育期間中の問題と答えはいつもセットです。

 

しかし、社会に出て、仕事上で出くわす問題は、やはり多くの場合、答えのない問題です。

「答えのない問題」に求められているのは「意思決定」ということなのでしょう。

答えがない問題に遭遇するとうろたえてしまう人もいます。

『答え』というものがあるのに、わからないと思いこんでいることが、うろたえさせるのかもしれません。

「答えのない問題」への考えをしっかり持てるということが「これから必要になる力」なんでしょうね。