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校長記事‐根の深い木 21‐

かつて「テストの点だけでは本当の学力は分からない」という一般論がありました。

それなら、何によって「学力」が身に付いたと判断するということだったのでしょう。

やはり、テストの点数で測るのではないでしょうか。しかし、学力の測り方が変わって、本当に「かつて」のテストでは、本当の学力が分からないことになってきました。

これまでのテストは知識の量を問うものが中心でした。このことに大学も企業も社会も危機感を抱き、覚えた知識を再現する能力ではなく、柔軟に考え、多様性を理解し、発想する力を学力と考えるようになってきています。

このことが、昨今の入試問題を急速に変化させています。今年、話題になった開成中学の“カニ弁当問題”などは、明らかに受験者の知識の量ではなく考え方を問うためのものでした。同じように難関大学、難関私立高校なども近年の入試問題は記述主体の「考える力」「表現する力」を試すものに変わってきています。

ですから、今の子どもたちが身につけるべき学力は従来の暗記中心ではなく、幅広い興味関心と柔軟な思考力、そして自分の考えを要領よく的確に表現する能力が求められているのです。「答えを教えてください」という単純なもの、「知っているか知っていないか」で決着がつかないものになっています。

これからは、一夜漬けという言葉に象徴されるような「目先の勉強」は、高校入試にも大学入試にも通用しませんし、社会に出てからも通用しません。

お子さんの将来を考えるなら、目先の点数ではなく長期的な展望に立った「本物の学力」をつけることを考えるべき時代になっているということです。

「何がなんでも合格させたい」というのではなく「成長させたい」と思って寄り添ってあげられるのが大切だということです。