· 

靴を売る話 ‐根の深い木 43‐

新入社員用のモチベーショントークで使い古されている寓話に、靴のセールスに出向いた先が裸足で生活している国だったというのがあります。

一人は「この国では靴の需要が全くない。」と言い、

もう一人は「この国には大きな需要がある。誰も靴を履いていないのだから」と考える−

あなたならどのように捉えますか?というものです。

ものごとを前向きに捉えることの重要性や逆転の発想から活路を見出せることを指南するという流れです。

逸話はどのようにも作れますし、どのように展開を持っていくかも話者の自由なのですが、「靴を履かない国の文化を侵す商業主義に反発を感じる人のことも考えるべきでしょう」とツッコミを入れたくなる多文化・多様化社会に私たちは生活しています。

「コップに残った水は、“半分しかない”と考えるのか“まだ半分もある”と考えるのか」という話についても同様で、「なぜ、ポジティブシンキングでなければならないのか、そう考えることができないから苦しんでいるのではないか」と考えるべき時代です。どちらの話も同じものを見て、全く逆の考え方をする人がいるということを知るだけで終わりの話です。力技で教訓的に結びつける寓話の時代から次の時代に入っているように思います。