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変化と時代‐根の深い木 84 ‐

徳川幕府から明治政府へと政治体制が変わった時代には、富国強兵を推し進めるために多くの外国人を招き、日本は知識と技術を短期間で手に入れました。また、戦後はアメリカからさまざまな知識と技術を導入して経済発展に成功しました。それ以前に日本はこれまで、奈良、平安の時代から節目ごとに「外国の言葉、文化、生活に興味がある人」を増やしてきた経緯があります。全ては、この国の教育に対する意識の高さがもたらしたものです。2020年からの教育改革を機に留学など、就職前に海外での生活を経験する取り組みや、より実践的な語学教育が推進され成功してほしいと思います。

今はまだ、海外拠点の設置などを積極的に進めたい企業と、そのニーズについて理解不十分な若者との間には若干の距離があるような気もします。中高生は、まだ職業や企業や国際社会というものがよくわかりませんから無理もないことです。

グローバル人材の持つべき能力の整理や具体化と、その育成のためにすべきことについて

従来は、トップ・エリートの素養として求められていたものですが、今後はより幅広い層に求められていくでしょう。世界各国との結びつきが複雑になると、より高度な判断が求められるでしょうし、日本国内にいても外国人とともに働く、海外の事業所と連携して仕事を進めることが求められ、外国の文化や言葉を理解する能力が必要な場面は多くなることでしょう。また、直接外国と関わる仕事ではなくても、取引先企業の海外進出によって、自社でも海外でのニーズを意識した商品開発が必要になるかもしれません。新しい視点や能力を持っている人をグローバル人材として育成しようというのが今回の改革の狙いでもあります。教師はグローバル社会のイメージを生徒に伝えたり、そうした社会で、どう学び、働きたいのかを考える機会を与え続けたりする必要があります。リベラルアーツもアクティブラーニングも必要不可欠であり、教師は縦横無尽にコーディネイトしファシリテートしていかなくてはなりません。私たち民間教育に携わる者としても世界を舞台に活躍できるエリートを育てることに全面協力していきたいと意気込んでいます。