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これからのオンライン授業‐根の深い木 99‐

 新型コロナウイルスによる長期間の休校という未曽有の事態を体験して、子どもたちの学びは新しいスタイルが定着しようとしています。オンライン授業を体験して、あるいは体験する我が子の姿を見て、これまで通りのやり方を希望する人も、そうではない人も授業の受け方を自分たちの頭で考える最大の好機になりました。

「子どもは競争によって伸びる」という考え方は、個別指導よりクラス一斉指導で切磋琢磨させるという方法で実践されていました。ところが現在、教室に集合しなくてもそれが、可能になりつつあるよう思います。

塾など民間教育で導入されているリアルタイムのオンライン授業では、他の生徒と交流することも可能です。教師が生徒に一方的に教えるスタイルではなく、教師との双方向性や生徒同士が議論することも可能です。

日本は、これまでオンライン教育の普及が遅れていました。2018年のOECDの調査では学校でのパソコンなどの使用頻度は、加盟国中、最下位でした。オンライン指導に取り組んでいる自治体もごくわずかでした。そこで、改革に向けて昨年、政府が、すべての小中学生にパソコンなどの端末を整備するという考えを表明したばかりでした。それが実現する前に、教育現場を新型コロナウイルスが直撃する結果となりました。また、本来なら今年は子どもたちが主体的に学習に関わるアクティブラーニングが本格的に始まり、さらに、プログラミング教育の導入や英語が教科化されるなど大きな変革の年となるはずでした。

ところが、コロナ禍の休校により、その構想はスタートから大きく出遅れてしまい、変革を期待した方は落胆したことでしょう。

そんな矢先、オンライン授業という新しい学びのスタイルが急速に進もうとしています。一気に加速するかもしれないという期待があります。場所を問わず授業を行える新しい教育方法として、また、移動の時間やコストを軽減して、効率性を高めるというメリットがあります。いくつかの課題を解決できるかもしれません。これまでの個別指導や録画による映像授業と違い、社会性を養えたり多様な価値観に触れられたりといったメリットもあります。アクティブラーニングも英語もオンライン授業の中で解決されていく希望があります。

少子化が加速する中では、遠隔地の生徒も多様な生徒が参加する授業を受けられるようにすることが必要不可欠です。

悲嘆することばかりではありません。オンライン授業はさらに進化し、重要なところで出番が来そうな気配があります。私たちも、ライブでもオンラインでも、より質の高い授業を提供できるように努力していきます。