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アスリート・教育‐根の深い木 103‐

サッカー元日本代表の本田圭佑さんが、オンラインスクールを立ち上げたというニュースが先月(2020年7月)にありました。これまでも本田圭佑さんは、現役サッカー選手と並行して、サッカースクールの運営や投資家としても知られていましたが、今回は、教育界に参入されるというニュースでした。

文科省の認可を得た学校ではないようですが、「中高生向けの教育の本質を再定義する、新しいスクール」とのことです。サッカープレイヤーとして世界中を見て回るうちに、世界には深刻な教育格差があること、本当に大事なことを学べている子どもはごく一部であることに問題を感じたとのことです。アスリートとしての視点ではなく、グローバル人材としての視点が素晴らしいと思いました。グローバル人材としての使命感を原動力にされたかのようです。特に共感したのは「変化に応じて自分で考え、行動する力がいちばん大事」「自分の欲をコントロールするトレーニングをすることが学校教育の最大の目的」「自分から学ぶ意欲を持てていない子どもにアプローチする」とオンライン発表会で語られたことです。世の中の第一線で戦うプロフェッショナルの人たちが、先生となり、どんなふうに世界が変化しているかを授業で話してもらうそうです。同じくサッカー界では中田英寿さんもインタビューで「イタリアで得たものについて」を問われた時、「イタリアにはサッカーをしにきたのではなくサッカーを通じて出会った人から、いろんなことを勉強させてもらった。それが今の自分に繋がっている」と答えていらっしゃいました。世界を見ることで得たものを社会貢献活動に繋げていらっしゃるのをYouTubeで知りました。

もちろん、国内外を問わず、たくさんのアスリートが社会貢献活動をしていらっしゃいます。本田圭佑さんの記事をきっかけに、インターネットでいろんなアスリートの社会貢献活動を知りました。

元競泳日本代表の井本直歩子さんは世界各国の紛争や自然災害直後の地域で子どもたちの教育支援を行い、現在は国際連合児童基金(UNICEF)職員を務めていらっしゃいます。「現役時代、途上国の選手が何の支援もない中で奮闘している姿を見たこと」や「世界は不平等で、学校にいけない子どもたちがたくさんいることを知ったこと」がきっかけで紛争や自然災害直後の地域で、子どもたちの教育・スポーツ支援を行うようになったそうです。

子どもたちの役に立ちたいという信念を語るアスリートの方たちを知って、改めて、教育にもスポーツにも謙虚に向き合うことを考える良い機会になりました。ぜひ、この続きを本欄で書くことができるように学びたいと考えています。