NYCA  Policy

■2020年の教育改革では、習ったことの使い方を方向づける「実践力」を高めることを重んじています。課題を乗り越えるための実践力を高いレベルで身につけるためには、一人ひとりが自分の考えを持ちながら他の人たちと話し合い、考えを比較・吟味してまとめ、より良い答えにしていくことが大切です。

 

なぜなら現在、国際社会において、国をまたいで、みんなで協力し合いながら解決しなくてはならない問題がたくさんあるからです。

 

■「国をまたいで」ということになると、共通言語が必要になります。2020年に小学5年生になる生徒が受験する2022年中学入試からは、現在のような選択科目としての「英語」ではなく、入試科目にする学校が出てくるでしょうし、「英語・算数・国語・理科・社会」の5科入試・「英語・算数・国語」の3科入試の学校が出てくるかもしれません。英検資格を評価して加点、あるいは読み替え換算する学校も増えて行くでしょう。

 


 

首都圏の国立・私立中学校で入試に英語を選択科目などで導入している学校は首都圏模試センターの発表しているデータによると2014年:15校、2015年:33校、2016年:64校、2017年:95校、2018年:112校、2019年:125校と、ここ6年で8倍近くに増加しています。

 

また、募集要項に「帰国生入試の出願資格がある方も、一般・英語選択入試に出願できます」と記載している中学校もあります。帰国生で英語ができて、算数・国語も一般入試合格者に負けないレベルの生徒が欲しいということでしょう。

 

 ■ただし、英語も日本語もあくまでも伝達手段ですから、本質的に必要になるのは論理的思考能力と表現力です。入試では記述式問題や小論文でそれを問います。もちろん突然、そういう能力が必要となったわけではありません。コミュニケーション能力(伝達力・傾聴能力・表現力)も論理的思考能力も普遍的なものです。

 

■言うまでもなく、語彙力のある子ほど表現力は豊かですし、コミュニケーションもうまくいきます。国語という科目では、語彙数が少ないと長文問題を読むことも説明を聞くことも問題文を読むこと自体も難しく感じます。読解力以前に語彙力でつまずいてしまうと辛くなります。教科にかかわらず語彙数を獲得させるアプローチが必要で、その指導を授業の随所に盛り込む必要があります。海外で生活していらっしゃるお子さんは日本語の語彙力の獲得は容易ではありません。読む力、聴く力、話す力、書く力は語彙力によります。思考力、想像力も語彙力を基礎とします。

 

■人間は言葉でものを考えるわけですし、自分の持っている言葉でしか考えることができません。さらに相手に上手く伝えるには、自分が持ち合わせる言葉を繋ぎ合わせて論理的にしたり、工夫して情緒的にしたりするわけですから、そこには思考力を必要とします。

 

部品としての語彙と組み立てる思考力があってこそのコミュニケーション能力です。

 

上手く伝わらないことで相手に対して感情的になる人もいますが、論理的な部分を無視することなく不雑な課題の板ばさみの中でも、感情論に流されずに客観性を維持しながら解決に向けて思考していく、理知的で説得力がある人・・そういう人がこれからの時代のリーダーです。当然ですが、何も訓練することなく、そうした能力を備えた人が現れるとは考えられません。

 

■情報を溜め込まなくても、検索エンジンがほとんど代わりをしてくれる時代です。これからは「答えのない問題に取り組む力」、「何かよくわからない込み入った問題に対して、どういった切り口でその問題に攻め込んでいくのか」、「調べて知っている価値」ではなく「何ができるか」を評価する時代になっていきます。「何ができるか」というのはどのように考え・判断し・表現するかも含めます。

 

様々な課題に対して自分自身の意見を持っているからこそ「賛成」「反対」も明確になります。

 

授業で議論することによって、個々が持ち寄った最初の意見より、はるかに優れた結論を導き出せることがあります。ですから、真剣に議論するのは参加者にとても有意義です。

 

議論をすると、否応なしに考える習慣がつきますし、考えを人に伝えるための良い練習にもなります。

 

自分の考えを披露するのはプレッシャーを感じることもありますが、真剣に語ることによって、確実に成長します。否定されても、切り返しを真剣に考えることで、自分の考えの弱点を補うことになるので、結局、いいことづくしです。議論のエネルギーは増幅しながら伝播していきます。議論は活きているということです。

 

■私たちは、子どもたちの表情から「小さなyes」を読み取りながら、双方向性の高い授業に努め、不完全な理解をでき得る限り、見逃すことのないように引き出す授業に取り組んでいます。これは、映像授業ではできないことです。ライブ授業においては、子どもたちの表情や発言から、「小さなyes」とは別にハッとするような宝物を引き出せることがあります。

 

■私たちは、その訓練の場を提供するのが教育の役割だと思っています。私たちが理想とするのは子どもたちが将来、社会に出て応用問題が解決できるように訓練する場所、これまで、自分の頭の中になかった考え方を身につける喜びを得る場所を提供することです。